WinnyはCD売上を減らさず〜慶應助教授の研究に迫る(ITMedia)

あれ、なんでドコモのモバイル社会研究所Winnyの話?モバイル関係あるんだっけか?
で、

結論から先にいえば、ダウンロード数がCD売上にどう影響数するかを示す直線(式)の傾きは右上がりになった。ダウンロードが増えるほど、CD売上が減るどころか、むしろ若干増えることになる。少なくとも、WinnyがCD売上に悪影響をおよぼしていないことになる。

この考察はちょっと微妙。これって、そもそも、そういうトレードオフっぽい話じゃなくて、客を奪われた的な話じゃないのでしたっけか。
まず、適正なサンプルを持ってくるのが難しいところで、例えば、過去に100万枚売れたものがあったとして、それと"同等に売れる"ことが確約されているものも持ってきて両者を比較しなくてはいけないと思う。その際に、"本来は10万枚売れるはず"という前提を元に売れた枚数+Winnyのダウンロード数(正確には、ダウンロード人数)を考えるべき。無理だけど。
そういった場合をよく考えれば当たり前だが、売れた枚数の減少分+タダだったら欲しいや分あたりがWinny分になって、トレードオフ的な関係にはならない。
ああ、レンタルCDと売り上げとの関係をちゃんと数字で分析してもらったほうがもっとシンプルなのかな?
トレードオフの関係があるとしたら、CDの質(音質じゃなくて)が同じものを大量に用意するという前提で、「CDの値段」と「Winnyでのダウンロード数」。これを調べれば、Winnyでダウンロードをする理由が、例えば、「タダだから」「mp3に変換するのが面倒だから」とかいくつかあったとしてもきりわけができるでせう。「CDの値段」と「売り上げ数」にトレードオフな関係があるのは明らかだし。
ただ、こういうことができないからWinnyの影響を答え出せなくて、この記事のように答えを出すのはちょっと安直。どっかの研究会で言ってるだけならいいけど。